2011.10.15 Saturday
「ハルカヤマシロシメジ繁殖計画」誕生の経緯
? 野外でのインスタレーションは雪上での展開ばかりを試行してきたが、今回は真夏のそれも荒れはてた大地。3・11直後の芸術の無力感に苛まされ、制作のスピードも鈍化していた頃この地の下見を重ねるうちに、今の作品設置場所と出会った。元観光ホテルの瓦礫の山と化したまさに廃墟。そこに寄り添うような朽ちた倒木。ここに「共生・共存」をテーマに自然とともに存在するものを作ろう、と発想したのが「ハルカヤマシロシメジ繁殖計画」である。和室に敷く絨毯用の留めピンを彩色加工したものを”きのこ”の見立てとした。全体を白、傘の裏面を蛍光色に彩色を施したものをハルカヤマシロシメジと名付けた。例年にない長雨で倒木周辺は苔に覆われ、オブジェの白色はよく映える。夏の日差し
の木漏れ日が差すと、重なり合う白い傘が反射した蛍光色にほのかに染まる。設置したオブジェの数は1000個を超えた。会期も残り1週間となり、にわかに色づき始めた木々は一気に秋色に染まり
雪虫の飛来が季節のうつろいを感じさせる。
の木漏れ日が差すと、重なり合う白い傘が反射した蛍光色にほのかに染まる。設置したオブジェの数は1000個を超えた。会期も残り1週間となり、にわかに色づき始めた木々は一気に秋色に染まり
雪虫の飛来が季節のうつろいを感じさせる。