2009.07.26 Sunday
茶室DEアート総括?
「今展覧会のコンセプトに関して」
・茶室空間における相乗効果を最大限生かしたインスタレーションを展開すること。この茶室には日本庭園を臨む側の廊下というか縁側というか細長い空間に真っ赤な毛氈が敷かれていること。この赤色をどう発展させるか?
そして最初の間と襖を挟んで奥の間がある点。そして床の間があり、それぞれに掛け軸が掛かっている。茶道具(茶道具棚と釜)も効果的に活かしたい
まず、赤い雫を制作することを決める。そして柱状オブジェの木口が赤い作品も同時に制作する。側面は黒仕上げとする。
茶室と廊下は障子で仕切られているが、雪見窓越しに互いの空間を見ることが出来る。廊下の毛氈の赤色のイメージを最初の茶室に取り込むインスタレーション。作品の前に座ると自然と雪見窓越しに廊下の赤が目に飛び込んでくる。赤い残像がイメージの増幅に繋がれば成功か?
この場所を最もお気に入りのビューポイントとする方が複数おられた。
柱状オブジェは最初の間と廊下に配されているが、意図的に高さの低いものを中心に揃えた。座った目線からの眺めを配慮する。

奥の間は春の個展(ギャラリーエッセ)の「蒼い雫」を基本ベースに配置。
浮遊感をテーマにした白い作品。(赤から白へのイメージ転換)今回は前回以上に支持体の高さを抑えた。これも座った際の目線を配慮し15cmから5cmに下げる。畳の縁のコントラストが作品配置に微妙に邪魔をするので斜めの配置を計画。45度傾ける予定をさらに傾けてバランスをとる。
前回の発表とことなる点は白い直方体の支持体を組み合わせた点。座した視線が下方向に集中することから上へと誘う目的があった。何せ樹齢数百年を超えるオンコの木が床柱と梁に使われているのでこちらに視線を動かしたかった。

床の間には掛け軸。一輪挿し。そこに雫のオブジェを2個配す。
茶道具棚に雫オブジェの最大サイズを乗せる。(実に見事にはまる!)
廊下(縁側)には柱状オブジェと雫を配する。人が歩ける幅を確保。本来的にはもう少し密集させたかったが、接触による建物への損傷を考慮した。
右から左へと(進行方向に向かって)徐々に異なる彩色作品になっていたことに気づかれた方はいただろうか?季節のうつろひがテーマになっていたのだ。ここまでが事前計画。

展覧会初日、床の間の一輪挿しには露草が。空間のイメージに合わせて茶屋の方が活けて下さった。そして日に何度かお香を焚いていただいた。
そして雨。雨だれの音。野鳥の囀り。午前中さかんに鳴き、お昼過ぎは鳴かない。そして夕方再び囀る。終日止まない雨だれの音。
借景の緑が眩しい。毛氈の赤色。庭園の緑。柱状オブジェの黒色。それぞれが映える。
最終日。太陽が覗く。雨に洗われ木々の緑は一層映える。蝉の声を聞く。夏の蝉。風が心地よい。
視覚以外の要素として、直接半球状オブジェに触れてもらってその感触を確かめてもらう行為は前回同様今回も行った。今回は予想外にお香の香りや雨だれの音、野鳥のさえずり、風、などの効果が作為的な要素としてではなく
演出され、作品を含めて一体のものとなった実感を抱くことが出来た。
これは来られた鑑賞者の多くの方にも伝わったように思える。非日常空間(美術館、ギャラリーといった既存の展示空間)からの逸脱を図る目的で企画された展覧会であったが、ある意味忘れかけていた日常を思い起こす非日常な一時だったのかもしれない。
・茶室空間における相乗効果を最大限生かしたインスタレーションを展開すること。この茶室には日本庭園を臨む側の廊下というか縁側というか細長い空間に真っ赤な毛氈が敷かれていること。この赤色をどう発展させるか?
そして最初の間と襖を挟んで奥の間がある点。そして床の間があり、それぞれに掛け軸が掛かっている。茶道具(茶道具棚と釜)も効果的に活かしたい
まず、赤い雫を制作することを決める。そして柱状オブジェの木口が赤い作品も同時に制作する。側面は黒仕上げとする。
茶室と廊下は障子で仕切られているが、雪見窓越しに互いの空間を見ることが出来る。廊下の毛氈の赤色のイメージを最初の茶室に取り込むインスタレーション。作品の前に座ると自然と雪見窓越しに廊下の赤が目に飛び込んでくる。赤い残像がイメージの増幅に繋がれば成功か?
この場所を最もお気に入りのビューポイントとする方が複数おられた。
柱状オブジェは最初の間と廊下に配されているが、意図的に高さの低いものを中心に揃えた。座った目線からの眺めを配慮する。

奥の間は春の個展(ギャラリーエッセ)の「蒼い雫」を基本ベースに配置。
浮遊感をテーマにした白い作品。(赤から白へのイメージ転換)今回は前回以上に支持体の高さを抑えた。これも座った際の目線を配慮し15cmから5cmに下げる。畳の縁のコントラストが作品配置に微妙に邪魔をするので斜めの配置を計画。45度傾ける予定をさらに傾けてバランスをとる。
前回の発表とことなる点は白い直方体の支持体を組み合わせた点。座した視線が下方向に集中することから上へと誘う目的があった。何せ樹齢数百年を超えるオンコの木が床柱と梁に使われているのでこちらに視線を動かしたかった。

床の間には掛け軸。一輪挿し。そこに雫のオブジェを2個配す。
茶道具棚に雫オブジェの最大サイズを乗せる。(実に見事にはまる!)
廊下(縁側)には柱状オブジェと雫を配する。人が歩ける幅を確保。本来的にはもう少し密集させたかったが、接触による建物への損傷を考慮した。
右から左へと(進行方向に向かって)徐々に異なる彩色作品になっていたことに気づかれた方はいただろうか?季節のうつろひがテーマになっていたのだ。ここまでが事前計画。

展覧会初日、床の間の一輪挿しには露草が。空間のイメージに合わせて茶屋の方が活けて下さった。そして日に何度かお香を焚いていただいた。
そして雨。雨だれの音。野鳥の囀り。午前中さかんに鳴き、お昼過ぎは鳴かない。そして夕方再び囀る。終日止まない雨だれの音。
借景の緑が眩しい。毛氈の赤色。庭園の緑。柱状オブジェの黒色。それぞれが映える。
最終日。太陽が覗く。雨に洗われ木々の緑は一層映える。蝉の声を聞く。夏の蝉。風が心地よい。
視覚以外の要素として、直接半球状オブジェに触れてもらってその感触を確かめてもらう行為は前回同様今回も行った。今回は予想外にお香の香りや雨だれの音、野鳥のさえずり、風、などの効果が作為的な要素としてではなく
演出され、作品を含めて一体のものとなった実感を抱くことが出来た。
これは来られた鑑賞者の多くの方にも伝わったように思える。非日常空間(美術館、ギャラリーといった既存の展示空間)からの逸脱を図る目的で企画された展覧会であったが、ある意味忘れかけていた日常を思い起こす非日常な一時だったのかもしれない。

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